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May 20, 2006

不思議なひとびと

俺が無警戒だからか、はたまた狙われているからか、様々な「不思議なひとびと」に出会う。
 
 
 
今日 会った「不思議なひと」も、なかなか強烈であった。
 
 
 
ツッコミどころ満載な一部始終を掲載。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
クルマを運転して1人で移動中の出来事。
 
 
 
赤信号のため、小さな交差点の先頭で停止していると、助手席の窓をコツコツと叩く音がする。
 
 
 
見るとリュック姿の青年。
 
 
 
道でも聞きたいのかと、窓をちょっと開ける。
 
 
 
兄ちゃん「すみません。どちらに向かいます?」
 
 
 
俺「?...え?...この街道をこのまま北上しますけど。」
 
 
 
兄ちゃん「ヒッチハイクしているんですけど、北に向かうようなら乗せてもらえませんか?」
 
 
 
自分も流浪の旅をするタチなので、こういうシチュエーションには寛容な方だ。
 
 
 
助手席にある荷物を後部座席に放り投げる。
 
 
 
俺「いいよ。乗りなよ。」
 
 
 
お礼を言う兄ちゃん(推定年齢20歳)に、運転しながら質問する。
 
 
 
俺「どこに向かっているの?」
 
 
 
兄ちゃん「苫小牧なんです」
 
 
 
俺「へー!北海道まで。大変だねぇ。行くの?帰るの?」
 
 
 
兄ちゃん「帰るんです。...実は、新幹線を使って静岡の友だちのトコロに遊びに来たんですけど、街で全財産をすられてしまって...。」
 
 
 
俺「え?それでヒッチハイク?じゃあ、ヒッチハイクしたくて旅をしているんじゃないの?」
 
 
 
兄ちゃん「ええ。お金が無いので 仕方なく。」
 
 
 
俺「...友だちに借りればいいじゃん。」
 
 
 
兄ちゃん「給料日前だっていうんで、借りるどころか追い出されてしまって...。」
 
 
 
俺「ずいぶんなヤツだな。...っつーか、それって本当に友達か?」
 
 
 
兄ちゃん「関東には他にも知り合いがいなくて、しょうがなくヒッチハイクで帰ろうと。」
 
 
 
俺「え?!カネがないと選択肢はヒッチハイクになっちゃうの?」
 
 
 
兄ちゃん「え?!ヒッチハイクか歩くかの どちらかしかないですよね?」
 
 
 
俺「...。じゃあ、ずっと北までヒッチハイクできたとして、津軽海峡はどうするの?船?電車?」
 
 
 
兄ちゃん「あ...。お金かかりますねぇ。」
 
 
 
俺「泳げば?」
 
 
 
兄ちゃん「ひょっとして、おもしろがってます?」
 
 
 
俺「うん。スリにあったのと、非情な友だちってところまでは可哀想だけど、その後の判断はなかなか笑えると思う。」
 
 
 
兄ちゃん「...。こんなの初めてで、なんだかテンパっちゃって...。静岡から4日もかけてココまで来たんですど。」
 
 
 
俺「え!4日かけてまだココなの?学生だよね。学校とかは?それとも、自分探しの旅?」
 
 
 
兄ちゃん「違いますよ。学校もあるから早く帰らないといけないんです。」
 
 
 
俺「...ヒッチハイクは時間かかると思うけど...。徒歩の次くらいに。」
 
 
 
兄ちゃん「...でも...」
 
 
 
俺「いいか?考えてもみろ。静岡からココまでは200〜300kmくらいだぞ。ココから青森まで700〜800kmはあるぞ。そのペースだとあと何日かかるんだよ。」
 
 
 
兄ちゃん「え?!もう半分くらい来た気になっていたんですけど。土地勘が無いもので。」
 
 
 
俺「コンビニかどこかで、地図見りゃわかるだろう。そうこうしているウチに、薄情な友だちにも給料日がくるんじゃないのか?(笑)」
 
 
 
兄ちゃん「いや、それは...。それに、身分証明も無くなって、カネを借りることもできなくて...。」
 
 
 
俺「安易にそういうところから借金しない方がいいと思うよ。」
 
 
 
兄ちゃん「安易ですか?他に方法がないんですよ。」
 
 
 
俺「うん。安易だね。...例えば...実家はどこ?」
 
 
 
兄ちゃん「小樽です。」
 
 
 
俺「じゃあ、実家に連絡して、カネを送ってもらえばよかったんじゃないの?」
 
 
 
兄ちゃん「キャッシュカードも すられてしまって...。」
 
 
 
俺「そうじゃなくて、現金書留で速達とか。」
 
 
 
兄ちゃん「!...そんな方法もあったんですね...。
 
 
 
俺「な、安易だろ。」(...こいつホンモノだ...)
 
 
 
兄ちゃん「...でも。うち、母子家庭で、親にも迷惑かけたくないし。」
 
 
 
俺「じゃあ、迷惑かけられる友だちは?倍返しするからって、借りれば?」
 
 
 
兄ちゃん「...。」
 
 
 
俺「まぁ、いいや。とりあえず、俺も東北道に近づく方向に行く予定だったからそっちには行くけど、高速には乗れないからね。」
 
 
 
兄ちゃん「え?!さっきいたところの高速じゃないんですか?」
 
 
 
俺「...あれ関越道だよ。新潟に行くヤツ。」
 
 
 
兄ちゃん「...あぶなかった...。」
 
 
 
俺「...あぶなかったね。東北道のインターの近くの駐車場の広いコンビニとかで降ろすよ?」
 
 
 
兄ちゃん「?」
 
 
 
俺「あのねぇ。さっきみたいに、交差点でヒッチハイクなんかしているから、4日で200kmしか進めないんだよ、キミは。もう少し頭使いなさい。駐車場の広い所に行けば、長距離走るクルマも集まっている可能性が高いから、そこで北上のチャンスを探った方がいいんじゃないの?」
 
 
 
兄ちゃん「...はぁ。でも、どのクルマが北上するか分かりません。」
 
 
 
俺「とりあえず、ナンバー見るのが手っ取り早いんじゃないの?」
 
 
 
兄ちゃん「でも、関東のナンバーなんてしりません。」
 
 
 
俺「ち・が・う・だ・ろ!キミのよく知っている北側のナンバーでいいんだよ。宮城とか青森とか秋田とか、そっちのナンバーを見つけたら儲けもんだろうが!」
 
 
 
兄ちゃん「...なるほど。その手があったか。」
 
 
 
そうこうしているウチに目的のコンビニに着く。
 
 
 
俺「ほら、大型トラックもいっぱいあるだろ。普通車とかの中にも長距離移動する人もいるかもしれないから、そういうところであたってみたら?」
 
 
 
兄ちゃん「わかりました!」
 
 
 
これで、何か食べたら?と 幾ばくかの金を渡し、兄ちゃんを降ろして、コンビニの駐車場をあとにする。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そんなわけで、今日もいつも通りの平凡な日。
 
 
 
一つ心配なのは、あの兄ちゃんなら、渡した金を そのコンビニで使い果たしてしまうのではないか、ということ。
 
 
 
ま、世の中、早めに淘汰された方がいいことも いっぱいあるからな。
 
 
 
  

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